昔、海外青年協力隊だったか、薬剤師に何が出来るんだろうと、ふと探してみたことがありました。
その仕事の一つに「医薬品の供給」とあって、日本にいた私は、それがどれだけ難しいものなのか当時はよくわかっていませんでした。
というのも、日本にいれば、問屋に頼めば薬はいつもきちんと運ばれてくる。そして、何か製造工程で不具合が生じて回収するものがあったら、メーカーから直接担当者が来て事情を説明してくれる。
でも、イギリスで働いてみて、それがどれだけ恵まれている環境なのかと実感しています。
いきなり薬が入ってこなくなって、問屋に問い合わせてみたら、
「製造工程で問題があって薬は入ってきません」
「いつごろになったら入ってくる予定?」
「お知らせも何もないからわかんないわ」
そんな感じで、突然半年近くも薬が入ってこなかったりします。
そして、目に見える異物が入っていたり、錠剤が割れていたり、日本ではなかなかお目にかからないトラブルがあったりします。
でも、それもメーカーから何も話が来るわけでもなく、返品してその分の代金が戻ってくるだけ。
薬を確保して、供給を安定する仕事がこれだけ大変だったとは!
薬を探して電話するだけであっという間に半日、一日が過ぎてしまうことも。
今は、安定した「医薬品の供給」がどれだけ大事で難しいものなのかよくわかりました。
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hiroko