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2011年2月9日水曜日

うつとホメオパシー

悲しいことに、日本は自殺者が多い国です。1998年以降、3万人を超えてしまう状態が続き、イギリスの新聞「The Observer」でも日本では15分に一人自殺によって亡くなる人がいる、と書かれていました。

自殺の背景にうつがあるのではないか、という話はよく出てきます。

新聞などでも、病院にかかるよう勧める広告が出ていたりしますよね。
早期に対応するのはとても大事なことだと思います。
学生時代に読んだリサーチの中から、うつとホメオパシーに関する論文を一つ紹介します。

Adler et al. Homeopathic Individualized Q-potencies versus Fluoxetine for Moderate to Severe Depression: Double-blind, Randomised Non-inferiority Trial. 2009

ホメオパシーのレメディを服用したグループと抗うつ薬(フルオキセチン;商品名プロザック®)を服用したグループで服用開始4週後、8週後でほぼ同等の効果が示された、というもの。プラセボのグループを設定していなかったこと、ホメオパシーのコンサルテーションそのものが症状を緩和する作用があるかもしれないこと、短期間の結果であることなど、課題は残るものの、興味深い結果だと思います。

学生クリニックでは、イギリスの不況と重なって、リストラされたことを境にうつになった患者さんがいらっしゃることも良くありました。健康相談を重ねていくうち、だんだん笑顔が増えてきて、元気になって、再就職が決まって・・・。

病院にかかるほどではないと思うけれど、気分がよくない、なんていう方もいらっしゃるのでは?

 
心療内科にかかることに抵抗があるようなとき、ホメオパシーも可能性があるのではないかと思うのです。もちろん、自殺企図などの問題もあるので、慎重に対応しなければなりませんが・・・。

それに薬でよくなった患者さんが、今後薬を減量していきたい、というときにもホメオパシーも活躍するのでは、と思っています。

みなさんはどう思われますか?



hiroko